”彼らは”太陽力”の支配者たちにして、見えざるも常に人々の守護者たちなり。彼らの道はすべての者に開かる。光の中を歩かんとする者に開かる。彼らは暗きアメンティーへの出入り自由なり。生命が至高を制御せる諸ホールへの出入り自由なり。彼らは諸太陽にして、人々の門に輝く光の子ら、朝の主らなり。”
(エメラルド・タブレットより)
これまでに感じたことのない
母の愛のような光が
ふわ~と少しづつ降りてきて、
その黄金の光が森の中で優しくゆっくりと
広がっていった。
まるでお母のお腹の中に居たときに感じた
絶対的な愛と信頼の空間のようだ。
そこには、
輝くほどの細かいキラキラした素粒子が存在し、
あたり一面を黄金の光が
オブラートのように包み込んでいった。
時は、止まってしまったような感覚さえ覚えたが、
ほんとうにゆっくりとゆっくりと
生きているのが感じられた。
黄金の光に包まれたすべての生命は、
本来のイノチが吹き込まれ、
じわじわと動き始めるのを感じた。
小さな黄金の素粒子が舞い降り、
すべてのイノチと統合していくその姿があった。
そこには、何とも可憐な、そして
リズミカルな動きで
イノチと統合していくのである。
その音色は軽やかで命の息吹きの
歓喜にあふれていて、
黄金の光の空間の中で
ダンスをしているのがわかった。
私にも一緒に踊ろうと
軽やかに誘いがきた。
空間は黄金の光一面であっても
そこにイノチが吹き込まれるため
見る見るうちにすべてのものが
みずみずしく、輝いている。
まぶしすぎる。
だからこそ、益々緑が濃くなり、
それらしさが現われ
独自の形と色で表現されている。
時折、柔らかい風に吹かれながら
特有の音色を出している。
それが森全体の中に居ると、
なんとも調和のとれた
オーケストラが
鳴り響いているのである。
雨しずくもその音楽に音色を添え
さらに、美しい姿を表出させる。
ダイアモンドのイノチが
あまりにまぶしくて
見ている私は私のハートに共鳴し
ただただ心が震えてくる。
気が付くと、私のハートは
踊りだしていた。
それは不思議な感覚。
とても神聖でゆっくりとした空間でいて
とてもアクテイブな感じがする。
自己主張しながらも
すべてと調和を保っている。
懐かしい思いがこみ上げてきて
私もその一部になる。
その黄金の光から生まれたイノチは
愛そのもの
感謝そのもの
歓喜そのもの。
黄金の空間に在る小鳥たちのさえずりや
小川のせせらぎは
私をさらに深いところに連れていく。
そよ風は木々と共に
黄金の空間の中で
軽やかに踊り、
さらに広がりを見せていく。
微生物たちは光の中で
循環の活動をはじめる。
その中で、永遠に降り注ぐ
黄金の光は変わらず
すべてを包み込んでくれている。
そんな永続する秩序ある動きこそが
「生命の呼吸」でしかない。
ここ、太古の森、屋久島の森で
この完全なる秩序の中に在るイノチが
黄金の光の中に宿り
有機的な音色を奏でながら、
まさしく「生命の呼吸」をする瞬間であった。
その姿が私の目の前にあり
またそれが私自身であることを体感した。
makiko